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2017年 12月
25日(月)
16日(土)
06日(水)
11 | 2017/12 | 01

最終試験



先日、無事博士課程における最終試験、口頭試問が終わりました。結果は無事合格(よほどの事がない限り落ちない試験ですが)。来月には晴れて理学博士になります!

私の試験官はとってもいい人で、試験前から緊張を解こうと優しく声をかけてくれていましたが、やっぱり集大成と言うこともあって、試験中は始終緊張していました。

試験後はお世話になった上司や先輩、同僚などを呼んでkaronkkaと呼ばれるパーティを催しました。部屋を1つ貸しきって、コース料理を食べ、感謝の気持ちを述べる...披露宴みたいなイベントです。こちらはこちらで、ご飯が不味くないだろうかとか、上手くスピーチ出来るだろうかと心配していましたが、本当に結婚披露宴かと思うほどアットホームで優しい雰囲気の会になりました。

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私は自分が研究者になるとは思ってもいませんでした。特別興味のある研究テーマがあった訳でもなく、昔から研究者になりたかった訳でもなく、ただフィンランドに居たくてフィンランドの事を知りたくて続けてきただけだから。そんな不純な(?)理由で一流の研究者になろうなんて無理な話ですから、、。

でも私は、理想の研究者(両親)とは違うタイプなだけなのに、両親のようにはなれそうにない自分には向いていないと、思い込んでいただけなのかも知れません。「研究者」と一括りにする必要はなく、両親と同じである必要は無く、自分は自分らしい研究者になれば良いだけだったのに。

回りから見ると、教授や偉い先生にも怯えずに質問出来るなど、研究者としての良い素質も持っているようだし、何より今の仕事が楽しくて、職場が大好きなのだから、少なくとも「向いてない」って事は無いのかも知れません。

研究者としてはスタートラインに立ったに過ぎませんが、これからも楽しんで仕事をして、自分らしい研究者になれれば良いなと思います。
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口頭試問直前。顔は笑っていますが、とーーーっても緊張しています!おじさま方は、進行役の教授(手前)と、議論をする相手の試験官です。

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口頭試問は、まず自分の研究テーマの発表から始まります。ここでは、「誰にでも分かるように」伝えるのが目的なので、年の離れた妹にも分かるようにと考えながら作りました。

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口頭試問直後。大きなバラは指導教官がくれました。フィンランドでは「卒業=赤い一輪のバラ」なのです。

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Karonkkaパーティーの会場。GLO Hotel Artというホテルの会議室です。雰囲気だけでなく、サービスもご飯もとても良かったです。

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Karonkkaパーティーではお着物を着ました。伝統色は黒なのですが、この柄がとっても素敵で、フィンランドのPallasjärviというところにとても似ていて、どうしても着たくて。鶴こそいませんが、松林に囲まれた湖がの後ろに丘があり、とても綺麗な場所で、気象庁の観測地でもあります。卒論に入れた論文の一つは、そこで観測されたデータをメインにしており、思い入れの強い場所でもあります。




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卒論と最終試験

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先日、博士論文が出来上がりました…!!

ついに、2012年に始まった博士課程を修了できそうです!!

来週、最終試験である口頭試問を受けます。

ヘルシンキ大学理工学部では、論文をまず事前審査(審査員2名)に通します。その後、論文の直しをして、口頭試問(試験官1名)を受けます。

口頭試問は、最終試験と呼ぶにふさわしく、試験官と1対1の議論をします。フィンランドでは基本的に、論文を本人が書いたか確認するだけなので、落ちることはほとんどありませんが、それでもベテラン研究者(教授、大学教員、又はそれ相当の研究者)との議論なんて、大勢の前で自分の知識の浅さを晒すようなもの。苦笑

それに、筆記試験と違い、考える時間に猶予のない口頭試験。とっさの判断には自信がないので、本当に、今までにないぐらいの緊張しています。

心の準備は当然の事ながら、フォーマルな行事の一環に向けて、プレゼンやスピーチの練習もしなければいけません。今まで、プレゼンなどは本番一発勝負で原稿も練習もなしに臨んでいたので(笑)、練習することで更に緊張している気がします…。

でも、もうここまで来たら、今までやって来たことの総まとめだからと腹を据えるしかないのでしょう。頭が真っ白になって何もかも飛んでしまわないことだけを祈って、最後まで頑張ります!!






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独立100周年

本日、2017年12月6日、フィンランドは独立から100周年を迎えました。

この100周年記念日に向けて、今年はたくさんのイベントがありましたが、昨日今日は町中でフィンランドが一つになるような雰囲気でした。他のイベントでは、ただただ呑んだくれて、どんちゃん騒ぎを楽しんでいるだけの事も多いですが、今日は何かを噛み締めているようでした。

100年前の苦悩、その後の内戦や世界大戦での戦い。

大国に挟まれた小さな国が、世界に羽ばたけるまで、本当の意味での独立を勝ち取るまでには多大な苦労があったことでしょう。

今のフィンランドの若者は、戦争を知らないし、福祉も経済も恵まれた国に生まれ、ぬくぬくとした日々を過ごしています。それでもこの100周年の意味を理解しようとしているし、これが大きな歴史的意味を持っていることをわかっているようでした。

今日は本当に、シベリウスのフィンランディアを聞くと泣ける日です。

そして今年は、フィンランディアだけでなく、フィンランドの国家も聞いてほしいです。





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以下、イベントの様子など

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100周年ケーキ(ブルーベリーケーキ、フィンランド気象庁版)。黒く見える部分はブルーベリーです。前日の12月5日、14時に国民全員(!)でコーヒー休憩を催すというイベントにて。ケーキはそれぞれで決めてオッケー。

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100周年記念ピン。マグネット式で、服を傷めず使える優れもの。官公庁では職員に配っていましたが、他の人はなかなか手に入れられなかったよう。気象庁で働いてて良かった!

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フィンランドの国旗は、掲げるにあたって時間や場所等規制があります。いつもは当日の朝8時から日の入りまでのみですが、100周年の独立記念日に当たっては、前日(12月5日)の朝8時から当日(12月6日)の22時までとかなり長時間。この記念日の重要さが伺えますね。(大きい国旗も家の中で飾りましたが、規制に沿っていない飾り方をしたので写真は控えます。苦笑)


写真はないけど、他にも…
・前日(12月5日)21時にカラオケバーで、飲みに来てる人全員で合唱。曲は、「Olen Suomalainen」[訳:私はフィンランド人]、「Sininen ja valkoinen」[訳:青と白(フィンランドの国旗の色)]、「Maamme」[訳:私たちの国(フィンランド国家)]
・前日(12月日)21時半からと、当日の22時から花火。
・当日、映画館にて「Tuntematon sotilas」[訳:名の無い兵士] を観ました。若い人からお年寄りまで、色んな人で満席。
・例年通り、Linnanjuhla(大統領官邸にてのレセプションパーティー)の様子をテレビで見る。気象庁の現長官および前期の長官、気候変動の研究分野で有名なMarkku Kulmala教授を発見。
・普段は歌などないLinnanjuhlaで、フィンランディアと、フィンランド語とスウェーデン語の両方での国家を歌っていました。国家が両言語で歌われることは珍しいので、感慨深かったです。それにしても、国家と並んで歌われるフィンランディアって凄い…。





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